「子どもの熱は何度から保育園を休むの?」「37.5度を超えたけど元気そう…これって預けてもいい?」――登園前の朝、体温計の数字を見て迷った経験は、子育て中の誰もが一度は通る道ですよね。仕事の都合もあり、判断に悩む気持ちはとてもよくわかります。この記事では、子どもの熱が何度から保育園を休む基準になるのかを、こども家庭庁・厚生労働省のガイドラインをもとに月齢別・症状別にわかりやすく整理します。客観的な数値を目安にしながら、無理のない判断ができるよう一緒に確認していきましょう。
子どもの熱は何度から保育園を休む?基準となる温度の目安
まず知っておきたいのは、「全国共通の絶対的な温度ライン」が法律で決まっているわけではない、ということです。ただし、判断のよりどころになる公的な目安と、多くの園が採用している運用ラインは存在します。順番に見ていきましょう。
公的ガイドラインの目安は「38度」
こども家庭庁・厚生労働省の「保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版/2023年一部改訂)」では、登園を控えるのが望ましい発熱の目安として「24時間以内に38度以上の熱が出ていた場合」が示されています。これは、38度以上の発熱が感染症の活動性を示すサインになりやすいためです。出典はこども家庭庁「保育所における感染症対策ガイドライン」を確認してください。
多くの保育園の運用ラインは「37.5度」
一方で、実際の保育現場では37.5度を一つの目安にしている園が多くあります。これは、乳幼児の発熱の一般的な定義が「37.5度以上」とされていることや、集団生活での感染拡大を予防する観点からです。「37.5度を超えたらお迎え連絡」「37.5度以上は登園不可」といったルールを設けている園も少なくありません。
結論:園のルール>一般的な目安。まず確認を
つまり、最終的な基準はお子さんが通う園の規定が優先です。公的ガイドラインの38度はあくまで全国共通の考え方の土台であり、各園はそれを踏まえて37.5度などの独自ラインを定めています。入園のしおりや連絡帳アプリに記載されていることが多いので、まずは園のルールを確認しておくと、朝の迷いがぐっと減りますよ。
【月齢別】熱があるときの保育園を休む判断の目安
同じ37.5度でも、月齢によって慎重さの度合いは変わります。ここでは月齢別の考え方を表で整理します。あくまで一般的な目安なので、気になる症状があるときは小児科へ相談してくださいね。
| 月齢・年齢 | 注意したい体温の目安 | 判断のポイント |
|---|---|---|
| 生後3か月未満 | 38度以上は要注意 | たとえ元気そうでも38度以上は速やかに受診を。登園以前に医療機関の判断が優先 |
| 生後3か月〜1歳 | 37.5〜38度 | 機嫌・食欲・睡眠を重視。微熱でも他の症状があれば休ませる |
| 1〜3歳 | 37.5〜38度 | 本人の活気が判断材料。解熱後も24時間は様子を見たい |
生後3か月未満は「発熱=受診」が基本
生後3か月未満の赤ちゃんで38度以上の発熱がある場合は、たとえ元気そうに見えても、重い感染症が隠れている可能性があるため、夜間・休日を問わず速やかに医療機関を受診してください。この月齢はそもそも保育園に預け始める前後の時期でもあり、登園可否を考える以前に医療的な判断が優先されます。
0〜1歳は「機嫌・食欲・睡眠」をセットで見る
言葉で不調を伝えられない月齢だからこそ、体温の数字だけでなく、機嫌がいいか・母乳やミルク、離乳食を摂れているか・眠れているかをあわせて観察しましょう。37.5度前後でも、ぐずりが強い・飲みが悪い・いつもと様子が違うときは、無理に登園させず休ませる方が安心です。
1〜3歳は「本人の活気」が大切なサイン
動き回れる年齢になると、熱があっても遊びたがることがあります。逆に微熱でも横になりたがる・口数が減るといった変化は、体が休息を求めているサインです。数値だけにとらわれず、ふだんとの差を見てあげてください。
熱が下がったら登園OK?「解熱後24時間」と出席停止のルール
「朝は熱が下がっていたのに、お昼にまた上がってお迎え連絡が…」というのは本当によくあるパターンです。熱が下がってすぐの登園には注意が必要です。
解熱後24時間は様子を見るのが安心
子どもの発熱は、朝だけ一時的に下がり、午後から夕方にかけて再び上がることが珍しくありません。そのため、解熱を確認してから24時間は経過を見てから登園するのが安心の目安とされています。「平熱に戻ってまる1日、ぶり返さなかった」を一つの基準にすると判断しやすくなりますよ。
感染症は「出席停止期間」が定められている
インフルエンザや麻しん(はしか)など、学校保健安全法で定められた感染症は、解熱だけでなく出席停止期間を守る必要があります。たとえば麻しんは「解熱した後3日を経過するまで」が登園のめやすとされています。診断名がついた場合は、自己判断せず医師の指示と園の規定に従いましょう。詳しくはこども家庭庁のガイドラインや、お住まいの自治体の母子保健情報を参照してください。
登園許可証・意見書が必要なケースも
園によっては、特定の感染症のあとに「登園許可証」や「意見書」の提出を求められることがあります。これも園のルール次第なので、診断を受けたタイミングで「登園に書類は必要ですか?」と確認しておくと、復帰がスムーズになります。
熱以外でも保育園を休む?症状別チェックリスト
「熱はないけど、これって預けて大丈夫…?」という悩みも多いですよね。発熱以外の症状についても、登園を控えた方がよい目安があります。
| 症状 | 登園を控えたい目安 |
|---|---|
| 下痢 | 水様便が複数回、食事や水分でぶり返す、ぐったりしている |
| 嘔吐 | 24時間以内に複数回、水分が摂れない、機嫌が悪い |
| 咳 | 夜眠れないほどの咳、ゼーゼーする、呼吸が苦しそう |
| 発疹 | 原因不明の発疹、感染症が疑われる、かゆみで機嫌が悪い |
下痢・嘔吐は脱水と感染拡大に注意
水のような下痢や嘔吐を繰り返すときは、ノロウイルスやロタウイルスなどの感染性胃腸炎の可能性があり、集団生活では広がりやすい症状です。水分が摂れない・おしっこの回数が減るなど脱水のサインがあれば、登園を控えて小児科を受診しましょう。
咳・鼻水は「全身状態」で判断
鼻水や軽い咳だけで機嫌よく過ごせていれば、登園可能なことも多いです。ただし、夜も眠れないほど咳き込む・呼吸が速くて苦しそうといった場合は、休ませて受診を検討してください。鼻水や軽い風邪症状のホームケアについては、赤ちゃんの風邪 症状別の対処法まとめもあわせて参考にしてみてください。
「登園しても呼び出される」を防ぐ視点
ボーダーラインで迷ったときは、「この状態で集団生活を半日以上過ごせそうか」を想像してみるのがおすすめです。預けてすぐお迎えになると、お子さんにも負担がかかります。無理をさせない選択が、結果的に早い回復につながることも多いですよ。
これは要注意!すぐに小児科・救急を受診すべきサイン
登園可否の判断以前に、急いで医療機関にかかってほしい危険なサインがあります。次のような様子が見られたら、登園のことより先に受診を優先してください。
緊急性が高い症状のチェックリスト
- 生後3か月未満で38度以上の発熱がある
- ぐったりして顔色が悪い、呼びかけに反応が鈍い
- 水分が摂れない、半日以上おしっこが出ていない
- 何度も吐く、立て続けに嘔吐する
- 呼吸が速い・苦しそう、小鼻がピクピクする
- 初めてのけいれん、またはけいれんが5分以上続く
とくに、初めてのけいれんや5分以上続くけいれん、呼びかけに反応しないほどのぐったり感は、ためらわず救急要請(119番)も検討すべき状態です。判断に迷うときは、小児救急電話相談「#8000」に電話すると、看護師や医師から対応のアドバイスを受けられます。
夜間・休日に迷ったら「#8000」
「受診すべきか様子を見るべきか」で迷う夜は、本当に心細いものですよね。全国共通の小児救急電話相談#8000は、お住まいの都道府県の相談窓口につながり、症状に応じた助言をもらえます。受診の目安に迷ったときの心強い味方として、番号を控えておくと安心です。
受診のときに伝えるとよい情報
受診の際は、いつから・何度の熱が・どのくらい続いているか、ほかの症状(咳・鼻水・下痢・発疹・けいれんの有無)、水分や食事の摂れ具合、保育園など集団生活での流行状況をメモしておくと、診察がスムーズです。感染症予防の観点では、定期の予防接種を計画的に受けておくことも大切です。スケジュールは赤ちゃんの予防接種スケジュール一覧で確認できます。
朝の判断に迷わないための事前準備と心構え
毎朝バタバタのなかで冷静に判断するのは大変です。あらかじめ準備しておくと、いざというときに落ち着いて対応できます。
園のルールと平熱を事前に把握しておく
まずは通う園の発熱・症状ルールと、お子さんの平熱を把握しておきましょう。平熱は時間帯で変動するため、機嫌のよいときに朝・昼・夜と測っておくと、「いつもより高いか」を判断しやすくなります。入園準備の段階で確認しておきたいことは、保育園入園準備リスト 完全版にもまとめています。
仕事の「もしも」に備えた連絡体制を
急なお休みやお迎えは、共働き家庭にとって大きな悩みです。パートナーや祖父母との分担、病児保育の登録、勤務先への連絡手順などをあらかじめ決めておくと、朝の判断に「仕事を休めないから」という焦りが混じりにくくなります。お子さんの体調を最優先にできる環境づくりも、立派な準備のひとつです。
迷ったら「休ませる」も立派な選択
ボーダーラインで判断に迷ったとき、「念のため休ませる」を選んでも、決して心配しすぎではありません。早めに体を休めることで回復が早まり、家庭内や園での感染拡大も防げます。無理に登園させて悪化させるより、ゆっくり休む日があってもいい――そう考えると、少し肩の力が抜けるのではないでしょうか。
まとめ:数値を目安にしつつ、お子さんの様子を最優先に
子どもの熱が何度から保育園を休む基準になるのかを整理すると、ポイントは次のとおりです。
- 公的ガイドラインの目安は「24時間以内に38度以上」、多くの園の運用ラインは37.5度。最終的には園のルールが優先
- 月齢が低いほど慎重に。生後3か月未満で38度以上は登園以前にすぐ受診
- 熱が下がっても解熱後24時間は様子を見る。感染症は出席停止期間を守る
- 下痢・嘔吐・咳・発疹は全身状態で判断。ぐったり・水分が摂れない・けいれんはすぐ受診
- 迷ったら#8000へ。「念のため休ませる」も正しい選択
数値はあくまで判断の入り口です。いちばん確かなものさしは、毎日お子さんを見ているあなたの「いつもと違う」という感覚です。気になる症状や判断に迷うことがあれば、ためらわず小児科に相談してくださいね。この記事が、朝の不安な気持ちを少しでも軽くする助けになればうれしいです。
※本記事は、こども家庭庁・厚生労働省「保育所における感染症対策ガイドライン」、各自治体の母子保健情報などの公的情報をもとに作成した一般的な解説です。医療上の判断に代わるものではありません。お子さんの症状については、かかりつけの小児科医にご相談ください。

