離乳食の調味料はいつから?醤油・塩の月齢別の目安量と味付けのコツ

離乳食・幼児食

離乳食の調味料はいつから使っていいのか、醤油や塩をどのくらい入れてよいのか——月齢が進んで食べる量が増えてくると、必ずぶつかる悩みですよね。「味がないと食べてくれないのでは」「でも塩分が心配」と、味付けのさじ加減に迷うパパ・ママはとても多いです。

この記事では、離乳食の調味料を使い始める月齢の考え方、醤油・味噌・塩・砂糖の月齢別の目安量早見表、赤ちゃんの1日の食塩相当量を数字で確認する方法、そしてよくある味付けの失敗例と立て直し方をまとめました。

※本記事は公的な資料をもとにした一般的な情報です。診断や個別の栄養指導に代わるものではありません。お子さんの食べ方や体調で気になることがあるときは、かかりつけの小児科や自治体の栄養相談へご相談ください。

離乳食の調味料はいつから使える?月齢別の基本

まず結論からお伝えすると、離乳食の開始時期に調味料は必要ありません。厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」でも、調味料を使う場合は食品そのものの味を生かしながら薄味で調理することが基本の考え方として示されています(参考:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」こども家庭庁「授乳や離乳について」)。

初期(生後5〜6か月)は調味料なしが基本

離乳食を始めたばかりの時期は、おかゆや野菜のペーストなど食材そのものの味だけで進めます。この時期の赤ちゃんは味覚が発達している途中で、大人が「味がない」と感じるものでも十分に味を感じ取っているといわれています。

「食べないのは味が薄いから?」と感じたときも、まずはとろみ・温度・なめらかさを見直すほうが効果的なことが多いようです。全体の進み方は離乳食の進め方|月齢別スケジュール早見表と1日の回数・量の目安もあわせて確認してみてください。

中期(生後7〜8か月)は「風味づけ」にごく少量から

2回食に進む中期になると、素材だけでは食べ飽きてしまうお子さんも出てきます。この時期からは、だしを基本にしながら、醤油や味噌をごく少量「風味づけ」として使うのが一般的な目安です。量としては、指先にちょんとつく程度からが安心とされています。

食事回数が変わるタイミングでもあるので、離乳食の2回食はいつから?進め方・タイムスケジュール・量の目安で1日のリズムも整えておくと、味付けの必要性を見きわめやすくなります。

後期(生後9〜11か月)以降が本格的な使いはじめの目安

手づかみ食べが始まり、味のバリエーションが必要になってくる後期以降が、調味料を「料理の一部」として使いはじめる目安の時期です。ただし後期でも、大人の味付けの1/3〜1/4程度を意識した薄味が基本と考えられています。完了期(1歳〜1歳6か月)でも、大人と同じ濃さにするのはまだ早い段階です。

【月齢別早見表】醤油・味噌・塩・砂糖の目安量

ここからは、実際にどのくらいの量を使えばよいのかを表で整理します。ご家庭で毎回はかるのは大変なので、「小さじ何分の1くらい」という感覚をつかむための目安としてお使いください。

月齢別・調味料の目安量早見表(1食あたり)

調味料 初期
5〜6か月
中期
7〜8か月
後期
9〜11か月
完了期
1歳〜1歳6か月
醤油 使わない 指先に少量
(0.1g前後)
小さじ1/6程度
(約1g)
小さじ1/2程度まで
(約3g)
味噌 使わない 指先に少量
(0.1g前後)
小さじ1/6程度
(約1g)
小さじ1/2程度まで
(約3g)
使わない 基本は使わない ひとつまみ未満
(0.1g前後)
ひとつまみ程度
(0.2g前後)
砂糖 使わない ごく少量 小さじ1/4程度 小さじ1/2程度まで
だし・野菜スープ ◎ 中心に ◎ 中心に ◎ 中心に ◎ 中心に

※上記は一般的な目安であり、絶対的な基準ではありません。同じ月齢でも食べる量には個人差があります。1食の総量が少ないお子さんは、表より少なめに調整してください。

醤油・味噌は「小さじ」でざっくりつかむ

醤油小さじ1(約6g)に含まれる食塩相当量は、およそ0.9gです。つまり小さじ1/6でおよそ0.15gという計算になります。味噌も同程度と考えて差し支えありません。毎回はかるのではなく、「後期は小さじ1/6くらいまで」と決めておくと迷いにくくなります。

塩と砂糖は「ひとつまみ未満」から

塩は少量でも塩分が一気に上がるため、調味料のなかでも慎重に扱いたいものです。指2本でつまむ「ひとつまみ」は約0.3〜0.5gで、後期の赤ちゃんには多すぎることがあります。まずは塩を使わずに、だしや素材のうまみで整えられないかを試すのがおすすめです。

赤ちゃんの塩分の目安量を数字で確認する

「薄味に」と言われても基準がわからないと不安になりますよね。ここでは公的な数値をもとに、1日・1食あたりのイメージをつかんでいきます。

食事摂取基準による食塩相当量の目安

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、乳幼児の食塩相当量について次のように示されています(参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書)。

年齢 1日の食塩相当量 区分
生後6〜11か月 1.5g 目安量
1〜2歳(男児) 3.0g未満 目標量
1〜2歳(女児) 2.5g未満 目標量

なお、この1.5gは調味料だけの量ではなく、母乳・育児用ミルクや食材にもともと含まれる塩分をすべて含んだ1日の合計です。ここが見落とされやすいポイントで、「調味料で1.5g使ってよい」という意味ではありません。

1食あたり0.4gがどのくらいかを実物で知る

離乳食後期以降、調味料由来の塩分は1食あたり0.4g程度までを目安にすると考えやすくなります。0.4gがどのくらいかを、身近な食品に置き換えてみましょう。

食品 食塩相当量の目安
醤油 小さじ1/2(約3g) 約0.4g
味噌 小さじ1/2(約3g) 約0.4g
食パン 6枚切り1/2枚 約0.4g
しらす干し(ゆでて塩抜き前) 大さじ1 約0.4g
大人用のみそ汁 お椀1杯 約1.2〜1.5g

表を見るとわかるように、大人のみそ汁をお椀1杯そのまま飲むと、それだけで1日の目安を超えてしまう計算になります。パンやしらすなど「味付けしていないつもりの食材」にも塩分が入っている点も、覚えておくと安心です。

取り分けは「薄める・後入れ」で乗り切る

大人の料理から取り分けるときは、味をつける前に赤ちゃんの分を取り出す「後入れ」が基本です。すでに味がついてしまった場合は、お湯やだしで2〜3倍に薄める、汁気を切る、といった方法で調整できます。手間はかかりますが、毎食別メニューを作るより現実的です。

よくある味付けの失敗例と立て直し方

ここでは、離乳食の味付けでつまずきやすい場面と、そこからどう戻すかを整理します。あてはまるものがあっても、今日から少しずつ調整すれば大丈夫です。

失敗例1:食べないからと味を濃くしてしまう

「食べてくれないから、ちょっと醤油を足す」を繰り返すと、味付けは少しずつ濃くなっていきます。食べない理由は味だけとは限らず、眠さ・体調・食感・スプーンの角度など、さまざまな要因が重なっていることも多いものです。

立て直し方:まず1週間、味を足さずに「だし・かつお節・野菜の甘み」で風味を補ってみてください。食べる量が戻らないときは、食事のタイミングやリズムも一緒に見直すと原因が絞りやすくなります。

失敗例2:大人の汁物・麺つゆをそのまま使う

うどんやそうめんは離乳食に使いやすい食材ですが、市販の麺つゆやスープをそのまま使うと塩分が一気に増えます。乾麺自体にも塩分が含まれているため、ゆでたあとに湯を捨て、水でさっと洗うだけでもかなり違います。

失敗例3:ベビーフードと手作りの味の落差に悩む

「市販のベビーフードは食べるのに、手作りは食べない」という声もよく聞きます。市販品は乳児用に塩分が調整されていますが、うまみ成分がしっかり効いていることが多く、味の輪郭がはっきりしています。

立て直し方:塩分を足すのではなく、かつおだし・昆布だし・干ししいたけ・トマト・とうもろこしなど、うまみと甘みのある食材を使ってみましょう。市販品をベースに手作りの野菜を混ぜる方法も、無理なく続けやすい工夫です。

使ってよい調味料・控えたい調味料と受診の目安

最後に、調味料の種類ごとの扱い方と、心配になったときの相談先を整理します。

中期〜後期から使いやすい調味料

  • だし(かつお・昆布・野菜):初期から使える味方。塩分を足さずに満足感を出せます
  • 醤油・味噌:中期から風味づけ程度、後期から少量。加熱して使うのが基本
  • 砂糖:中期からごく少量。素材の甘みを優先し、使わない日があっても問題ありません
  • 植物油・バター:後期から少量。加熱調理に使うと風味が出ます
  • トマトケチャップ・マヨネーズ:完了期から少量。マヨネーズは加熱してから

1歳を過ぎるまで控えたい調味料・食品

  • はちみつ:1歳未満は与えないこととされています。理由と誤食時の考え方は離乳食のはちみつはいつから?1歳未満がNGな理由と誤食時の対処で解説しています
  • 香辛料(こしょう・カレー粉・わさび・からし):刺激が強く、完了期以降もごく少量から
  • だしの素・コンソメ・中華スープの素:塩分が高め。使う場合はごく薄めて
  • ソース・ドレッシング・焼肉のたれ:塩分・糖分・香辛料が多く、完了期以降に少量から
  • 加工食品(ハム・ちくわ・かまぼこ・漬物):塩分が高いため、使うなら湯通しして少量に

心配なときの相談先と気にしたいサイン

「今日は少し味が濃かったかも」という日が1回あったからといって、すぐに体に影響が出るわけではありません。大切なのは、日常的に濃い味が続かないようにすることです。

そのうえで、次のような様子が続くときは、自己判断で様子を見ずにかかりつけの小児科へ相談してください。

  • おしっこの回数が明らかに減っている、量が少ない状態が続く
  • まぶたや手足のむくみが気になる
  • ぐったりして機嫌が戻らない、水分をとりたがらない
  • 体重の増え方が成長曲線から外れてきている
  • 離乳食をほとんど受けつけない状態が数日続いている

また、味付けや量の悩みは、自治体の乳幼児健診・保健センターの栄養相談でも相談できます。管理栄養士に実際の献立を見てもらうと、具体的なアドバイスが得られることが多いので、ひとりで抱え込まずに活用してみてください。

まとめ:離乳食の調味料は「使わない選択肢」も持っておく

離乳食の調味料について、月齢別の目安量と塩分の考え方を整理してきました。ポイントをまとめます。

  • 初期(5〜6か月)は調味料なし。だしと素材の味が基本
  • 中期(7〜8か月)から醤油・味噌を「風味づけ」にごく少量
  • 後期(9〜11か月)以降が本格的な使いはじめの目安。それでも大人の1/3〜1/4の薄味を意識
  • 食塩相当量の目安は生後6〜11か月で1日1.5g。これは食材由来も含めた合計
  • 大人のみそ汁1杯で1日分を超える計算。取り分けは「後入れ」か「薄める」で
  • 食べないときは味を足す前に、だし・うまみ・食感・リズムを見直す

調味料は「使わなければいけないもの」ではありません。使わずに進められる日があるなら、それも立派な選択です。お子さんの食べ方には個人差が大きく、目安どおりに進まないことのほうがむしろ自然だと考えてくださいね。

食べ方や体重の増え方で気になる症状があるときは、遠慮せず小児科や自治体の栄養相談へご相談ください。本記事は一般的な情報をまとめたもので、診断・治療に代わるものではありません。

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